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マネジメントとは、少ないリソースで効果的に成果を上げていくための管理活動と言える。
トップマネジメント層に比べ、人や資金などのリソースを動かす権限が少ない課長にこそ、マネジメントは必要である。
親愛なる課長の皆さん、こんにちは。
課長のスキルアップ講座を担当する飼馴嵐務(かいならし・つとむ)です。
課長が業務を管理するとき、具体的には、
計画(Plan)
実行(Do)
評価(Check)
修正(Action)
の管理サイクルを回しながら、組織を管理統制していく。
アルファベットの頭文字をとって、PDCAサイクルと呼んだりする。
多くの課長は、既定方針に沿ってPDCAを回すことは得意である。
私も得意だった。与えられた方針、与えられた目標、与えられた経営資源に基づいて、業務をコントロールしていくことは、知らず知らずのうちに身に付いていた。
しかし、変化の時代、現状の延長線で管理統制を図っていくだけでは付加価値の創出はおぼつかない。
毎日始発から終電まで仕事に追われていたサラリーマンが、実践した翌日から午前中にすべての仕事を処理できるようになった究極の時間管理の秘密とは?
もちろん、成り行き管理で無計画に業務を進めてしまうことは慎むべきだが、これが一概にダメかというと、そうでもない。
時に応じて計画より行動を優先させる必要がある。
例えば、新規事業のスタートアップ期やマーケットの成長期には、「朝令暮改」ともいうべき臨機応変さが求められる。
従って、昨今の激動する経営環境では、P→D→C→Aよりも、D→C→A→Pの順番でサイクルを回す方が実践的と言える。
まず、実行(D)してみて、その結果をもとに計画(P)に落とし込むわけである。
何もない状況から計画を策定するよりも、ある程度成功の見込みを立ててからプランニングに入った方が、事業の実現可能性を高めることができる。
無限ループに設計されたレールの上を走り続けるしかない玩具の機関車になりたくないなら、良く聞いてほしい。
ビジネスには「勢い」や「機転」も大切である。
この「DCAPサイクル」を超短期で回しながら、事態を好転させていきたい。