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課長ともなればクロスSWOT分析を駆使して組織の戦略を導き出さなければならない。
親愛なる課長の皆さん、こんにちは。
課長のスキルアップ講座を担当する飼馴嵐務(かいならし・つとむ)です。
SWOT分析を知らない課長はいないと思うが、念のため解説しておこう。
SWOT分析とは、
S:強み(Strength)
W:弱み(Weakness)
O:機会(Opportunity)
T:脅威(Threat)
の4つの切り口で企業自身と、企業を取り巻く環境を整理する戦略的なフレームワークである。
強みと弱みは会社内部に存在するものであり、コントロール可能なものである。一方、機会と脅威は会社を取り巻く外部環境のことである。国の政策や法的規制といったマクロ的な事象から、競合他社の動向や顧客ニーズの変化など、ミクロ的な事象までを含めて外部環境である。これらはコントロールしようとしてもできない点が特徴である。
もちろん、整理して終わりではなく、そこから有益な戦略の方向性を導き出すことが目的である。クロスSWOT分析はそのために使う。たとえば、「強み×機会」「弱み×機会」「強み×脅威」「弱み×脅威」といったように、4つの切り口を様々にクロスさせて戦略を導き出すのだ。
クロスSWOT分析から導き出される戦略の方向性として、
強みを最大限に活かして機会にチャレンジする。
弱みを克服して機会を活かす。
強みを活かして脅威を回避する。
弱みと脅威の因果関係を断ち切る。
強みを活かして脅威を機会に転換する。
など多様な戦略のアプローチが考えられる。
具体的なSWOT分析の事例はこちらのページを参考にしてほしい。
また、SWOT分析を企業ではなく、個人に当てはめて考えることもできる。
たとえば、半沢直樹をSWOT分析風に整理してみるとこうなる。
強み:「やられたらやり返す」の精神で逆境をもはね返す精神力
弱み:権力を持つ人間を敵に回してしまう攻撃的でふてぶてしい言動
機会:くそ上司をギャフンと言わせるアンチヒーローへの高まる期待
脅威:半沢の人事権を握る経営幹部達
あくまで参考にとどめつつ、自分なりのSWOT分析活用方を考えてほしい。