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社内である程度のキャリアを積み、自分の仕事にある程度の自信が付いた頃。
後輩の指導育成といったことにも意識が向き始めた頃。
深刻な人不足と仕事の多さに日々時間に追われ、疲労困憊になった頃。
そんなタイミングを見計らうように、ある日、君のもとに一通の召集令状が届く。
人事部からの研修の案内だ。
親愛なる課長の皆さん、こんにちは。
課長のスキルアップ講座を担当する飼馴嵐務(かいならし・つとむ)です。
「マネジメント研修」や「リーダーシップ研修」「人材アセスメント研修」と銘打たれたその研修をあなどってはいけない。
それこそが、課長への道を左右する昇進・昇格試験なのだ。
研修受講者は、ディスカッション演習、部下指導演習、インバスケット演習、分析発表演習といったさまざまなシチュエーションでのロールプレイングに参加させられる。演習場面は逐一カメラで録画され、アセッサーと呼ばれる人材評価の専門家が張り付いて、参加者の一挙手一投足を記録する。
――一体何のために?
研修参加者が「課長」としてのスキルや適性を備えているかどうかを検証するためだ。
全国から課長候補たる人材が集められ、集合研修の形式で行われるこの昇進・昇格試験では、いわゆる「人材アセスメント」と呼ばれる手法で、課長候補人材のマネジメント適性が審査される。
君たちがそこで発言した内容や取った行動はすべて記録され、課長昇進・昇格への判断材料にされるのだ。もちろん人事担当者のチェックも入るため、一瞬の油断も許されない。
君たちは、自分のマネジメントスキルを高く評価してもらうために、細心の注意を払いながら言動するだろう。しかし、外部の人材評価専門家の洞察力の前には、無力である。
時間の制約や厳しいプレッシャー、不慣れな環境に置かれた君たちは、神経をすり減らし疲れ果て、いつしか本当の自分をさらけ出してしまう。じっくりと時間をかけて化けの皮をはがされるのだ。
鋭利な刃物でさばかれることも知らず、まな板の上で踊る鯉になりたくないなら、良く聞いてほしい。
課長の昇進・昇格試験に合格しようと思ったら、自分自身を誤魔化そうとするべきではない。形式や建前にとらわれることなく、普段通りの自然体で臨むことが大切なのだ。自分らしさを発揮することができれば、課長への道はおのずと開けるだろう。
昇進・昇格試験に合格する重要ポイントの一つが「どんなプレッシャーにも負けないストレスに強い人材かどうか」ということだ。ストレスに耐えられる人材かどうかを見極めるため、受講者には、これまで味わったことがないような異常なプレッシャーの中で普段通りの能力を発揮することが求められる。中にはあまりの緊張感に泣き出してしまったり、過呼吸の発作を起こしてしまったりする受講者もいるくらいである。
もし自分があがり症や緊張しやすい性格だと感じているなら、事前にあがり症を改善するトレーニングを積んでおいた方がよいだろう。こちらのページには、あがり症を短期間で改善するプログラムが提供されている。昇進・昇格試験で緊張せず自然体で振る舞って合格するためにも、ぜひ試してみてほしい。