エントリー・アーカイブ 課長の創造力〜クリエイティブ・シンキング〜:課長のスキルアップ講座――圧倒的な成果を導く21のポイント――
課長のスキルアップ講座――圧倒的な成果を導く21のポイント――

課長のスキルアップ講座――圧倒的な成果を導く21のポイント――
課長の創造力〜クリエイティブ・シンキング〜:課長に求められる創造力とは? インターネットの普及により、情報の非対称性が失われつつある今、誰もが思いつかないような斬新なアイデアを生み出すクリエイティブ・シンキングが求められている。

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課長の創造力〜クリエイティブ・シンキング〜

今やロジカルシンキングだけで組織の課題を解決できる時代ではない。
企業は、競争に打ち勝つため、あるいは、これまでになかった新たな市場を開拓するために、斬新なアイデアに基づく画期的なビジネスモデルを求めている。

判断材料として与えられる情報は均一化、同質化してきている。インターネットの普及により、情報の非対称性が失われつつある今、情報格差による差別化は期待できない状態になってきている。

論理的な思考法だけで意思決定を導き出そうとすると、みなが同じ結論に至る、という残念な結果が待っている。定められた数字を入れれば自動的に解答が導き出せる方程式と同じである。このやり方では、ライバルたちと一線を画するような斬新なアイデアを生み出すことなど不可能である。

合理的な思考法、パターン化されたフレームワーク、既存の枠組み……

これまでにない新たな発想が求めれるとき、これらはすべて、自由な発想を妨げる固い殻となる。

課長であれば、既存の思考法から脱却し、ゼロベースから考えることで発想を広げたい。

親愛なる課長の皆さん、こんにちは。
課長のスキルアップ講座を担当する飼馴嵐務(かいならし・つとむ)です。

ここでは、『イノベーションのDNA』という書籍の中で、クレイトン・クリステンセン氏が述べている5つのスキルを切り口に、課長に求められる創造力について考えてみたい。

今日のテーマは「創造力」であるため、クリステンセン氏の書籍を読まずに、参考にしたい。あえて、である。

噂によると、クリステンセンは、発想力を鍛える5つのコアスキルとして、(1)関連付ける力、(2)質問力、(3)観察力、(4)ネットワーク力、(5)実験力を挙げているらしい。

なるほどもっともである。以下、創造力を駆使しながら、解説したい。

(1)関連付ける力

できるだけ遠いもの同士を関連づけることがポイントである。 例えが悪いが、ディズニーランドで葬式をあげようなどと、誰が思いつくだろうか? 村上春樹はしばしば小説の中でユニークな比喩表現を使うが、あれも関連付ける力の一種である。

まったく属性の異なる2つのモノやコトに、人が思いつかないような共通点を見出して結びつけることで、新しいアイデアが生まれるものである。

(2)質問力

ときとして、的を得た解説よりも、的を得た質問の方が優れたアイデアを喚起させることがある。質問されることによって思考の枠組みが外れ、これまで考えもしなかったような可能性に気づかされることがある。このスキルは、コーチングでよく使われている。質問することによって相手の潜在能力を引き出すのである。

(3)観察力

新たな発想を生み出すためには、よく観察することが重要である。現場100回。真犯人を追いつめる執拗な刑事のように、曇りなき眼で現場を観察したい。

(4)ネットワーク

同じ組織の中で同じ連中と顔を合わせていると、知らず知らずのうちに考えが同質化してしまう。いわゆる「あうんの呼吸」とでもいうもので、それはそれで仕事がしやすいものなのだが、この傾向はともすれば解決の可能性を極端に狭めてしまう。

億単位のコストをかけても排除できなかった不純物を、たった一つの扇風機をラインに置いただけで取り除けたといったケースのように、優秀な人間がいくら集まっても、同じ思考パターンからは同じアイデアしか出てこない。

脳を刺激し、固定観念を打ち破って新たな発想を広げるためには、異業種交流が効果的だ。普段自分が接しないような、異なる業界の異なる人種と積極的に交流し、思考の幅を広げたい。

(5)実験力

失敗は成功の母であり、実験はイノベーションの母である。無駄を恐れず、どんなアイデアでも試してみることが重要である。試行錯誤を重ねることで、新しいものを生み出すことができるのだ。

ガンダムが出動するまでのやられ役として量産されるボールやジムになりたくないなら、良く聞いてほしい。

今やクリティカルシンキングではなく、クリエイティブシンキングが求められる時代である。

残念ながら、多くの課長は自らの個性を発揮できず、組織に埋没してしまう汎用品にとどまっている。
ビジネスパーソンとして生き残りたいなら、代替可能なコモディティ人材になってはいけない。

脳みそに汗をかき、独自の創造性を発揮することで、組織の可能性を拡げてほしい。

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